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新着情報

2010/04/08
学術参考資料

PPP注入療法(プラズマジェル)の海外視察情報
自己血血小板血漿フィラー生成装置 ZeroThermについて


ZeroTherm
採血し抽出したPlatelet Poor Plasmaをシリンジに入れた後、本体左側のヒーター内蔵ホールに挿入する。
適切な温度管理と加温時間にてPPPが凝固しGEL化する。
その後本体右側のクーリングホールに移動させ自然冷却する。
その後 1ccシリンジに小分けして 法令線、額のシワ、顎、鼻、頬などボリュームアップ用のフィラーとして使用できる。
自己血フィラーとしての初めての治療として韓国では流行している。
当機器は大韓美容外科学会会長 Dr.Limが推奨しておりプロトコルも確立されている。日本では女性誌の『美STORY』1月号、4月号にて特集掲載されている。
安定した一定加温温度維持と時間によりPPPをGEL化させる装置。ヒーターゾーンは9穴あり 最大27ccのプラズマジェルを一度に生成することができる。液晶タッチパネル(English表記)により簡便な操作が可能である。
  PPP(プラズマジェル)
Platelet Poor Plasma
(使用機器:Zero Therm)
PRP
Platelet Plasma
ヒアルロン酸
適応 ボリュームアップ
皺(法令線、額)
顎、鼻、頬、こめかみ
バスト、陥没部位
陰茎
皺(法令線、目尻、額、唇、首、手)
傷跡
皺(法令線、目尻、額、唇、首、手)
鼻筋
唇を厚くする
ボリューム調整 ◎注入量、硬さで調整 △PRPの濃度調整 ○注入量で調整
持続期間 3〜6ヶ月 1〜36ヶ月 6〜12ヶ月
即効性
注入物 GEL化した少血小板血漿
自己血から生成したPPPのみ
多血小板血漿 非自己組織



施術前

施術直後


PPP注入療法(プラズマジェル)の生成の仕組み

1)患患者から必要量を採血する。採血量の約50%がPPP注入療法として使用できる。採血量は注入予定量の2倍と考える。

2)5600rpm 15分遠心分離機にかける。3500×Gの重力で分離する必要がある。

従来のPRP抽出用遠心分離機である、コクサン製、クボタ製卓上遠心機4000rpm 20分の遠心分離にて代用できる。
他メーカー遠心分離機でも代用は可能である。
専用に遠心分離機を購入する必要がなく、既存の遠心分離機で使用でき省イニシャルコスト、省スペースが図れる。

3)3ccルアーロックシリンジに抽出したPPPを移し、本体のヒーターゾーンへ。
正確、一定の加温温度(100℃ 10分)と時間を施すことによりGEL化させる。
正確な温度 時間の安定性により高品質なプラズマジェルを生成できる。
4)加温が終了した後、クーリングゾーンへ移し冷却する。
その後1ccルアーロックシリンジに移す。ブロック麻酔処置後に18G針にて注入孔を確保。
専用20G鈍Cannulaを使用し注入する。内出血を防止するために鈍Cannulaを推奨している。



まとめ
■採血量の約50%をプラズマジェルとして生成できる。GELが硬めなので目尻などの細かいシワには適応しない。
■法令線、額、鼻、顎のボリュームアップに適応する。他のプロトコルで生成すると多汗症に適応する。
単独での効果持続期間としは3〜6ヶ月。PRPなどと併用するとさらに効果は持続する。
■施術後2週間後にタッチアップを推奨する。
■1回の施術費用は約15万円〜20万円程度。
■法令線、鼻、顎、額、こめかみ等フェイスの他にバスト、男性陰茎へ注入も実施されている。